2025年10月
10月31日 <季語*十月尽> ● あと二枚 十月尽じゅうがつじんの 暦なり (10/31) 今年のカレンダーもあと2枚という10月の末日です。来年のカレンダーを予約しました。年賀ハガキも発売される頃となりましたし、本屋さんには、年賀状の素材集も発売されていま…
10月30日 <季語*秋薔薇> ● 秋薔薇も かぼちゃ色なり 花屋さん (10/30) お花屋さんの前を通ったとき、立ち止まりたくなるほどにお店が華やいでいました。秋の薔薇までもがかぼちゃ色をして、店内はオレンジ色でうまっています。ハロウィンの主役は、お菓…
10月29日 <季語*秋日射> ● 秋日射あきひざし 陽のぬくもりに 助けられ (10/29) 夫がスマホを落とし、大騒ぎとなりました。頭が真っ白になるくらい焦ります。秋のやさしい日射しのように、皆様の助けもあって見つけることができました。一安心です。 ◆ 落…
10月28日 <季語*火恋し> ● 火恋ひこいしや 納戸の奥に 風おさめ (10/28) つい最近まで使っていた扇風機を、ようやく片付けました。同時に、納戸から電気ストーブを出し、冷・暖の入れ替えです。気温が低くなり、暖房が恋しい季節となりました。 ◆ 暖迎え…
10月27日 <季語*霧雨> ● 霧雨に 音の欠片かけらも 濡れにけり (10/27) 電車を降りたら、駅前で小さな音楽ライブが開催されていました。空から小さな雨粒とも言えないほどの雨が降っています。霧雨の中、音楽ライブは続行され、その音を空も聴いているよ…
10月26日 <季語*金木犀> ● 陶房に 集う土の香 金木犀きんもくせい (10/26) 金木犀が香る頃、友人の陶芸教室の作品展に行ってきました。土の香りがする作品が並んでいます。陶人形と目が合うと、「こんにちは」と声を掛けたくなります。器を見ると、そこ…
10月25日 <季語*霜降> ● 霜降そうこうや 襟元ふんわり ひと結び (10/25) 二十四節気の霜降となりました。朝夕は冷えるようになり、身支度の際も何を着ようかと迷います。長袖? 半袖? カーディガン? ジャケット? コート?重宝するのが、襟元に巻く、…
10月24日 <季語*秋茱萸> ● 秋茱萸あきぐみよ 歩みもゆるむ 熟れた赤 (10/24) 散歩をしていると、たくさん赤い実をつけた秋茱萸の木を見つけました。赤い色も、丸い形も可愛いです。思わず足を止めてゆっくりと眺めます。この後の予定をこなす時間より、…
10月23日 <季語*冬隣> ● 新刊に おかえりの声 冬隣 (10/23) 伊坂幸太郎さんの新刊「さよならジャバウォック」を読みました。内容は詳しく書けませんが、読後に「おかえり」と「ただいま」の気持ちが残りました。 ◆ おかえりと ただいまに逢う ミステリー…
10月22日 <季語*秋の雨> ● 秋の雨 半袖の陽気 遠くなり (10/22) 急に気温が低くなってきました。雨も降り出し、気温は上がりそうにありません。つい最近まで半袖の陽気だったのに、街ゆく人は皆、長袖を着ています。にぎやかだった夏が、静かな秋を迎え…
10月21日 <季語*そぞろ寒> ● そぞろ寒 改札抜けて 風硬し (10/21) 仕事を終えて、帰路につく際、日が暮れるのが早くなったと感じます。改札を出ると、すっかり暗くなっていました。その上、風もひんやり度が増しています。夕闇に吹く風は硬く、何も語ら…
10月20日 <季語*さつま芋> ● 二重奏 ホクホクサクサク さつま芋 (10/20) うどん屋さんに行きました。トッピングを選ぶことができたので、さつま芋の天ぷらを注文しました。揚げたてのさつま芋の天ぷらは、ホクホクとサクサクを同時に味わうことができま…
10月19日 <季語*秋の空> ● 赤白帽 雨蹴り飛ばす 秋の空 (10/19) 孫の運動会を見に行きました。朝から小雨が降ったり止んだりの天気で、開催が心配されました。いざ、始まってみると、心配された雨雲はどこかへ行き、青い空が広がりました。赤白帽をかぶ…
10月18日 <季語*秋> ● コンビニの 飲料も秋 進みけり (10/18) 出勤前にペットボトルのお茶を買いに、コンビニに寄りました。店の奥に、温かいペットボトル飲料のコーナーができていました。並んだ飲料のラベルは、冷たい飲料とは違います。温かみのある…
10月17日 <季語*里芋> ● 箸の先 とろりほどける 里芋よ (10/17) とろりとした食感の里芋の煮物がおいしいです。やさしく箸を入れた時の里芋の柔らかさは、心を丸くしてくれます。 ◆ 里芋と 心の角を 煮てみたい (10/17) -----------------------------…
10月16日 <季語*茸> ● 香り立つ 茸きのこ と醤油 湯気の中 (10/16) きのこたっぷりの炊き込みご飯がおいしい季節です。きのこ、醤油、だし。炊飯器の湯気からも香ってきます。 ◆ 炊飯器 湯気の香りも キノコ味 (10/16) ------------------------------…
10月15日 <季語*秋の果> ● 秋の果あきのはて メトロが運ぶ 声の跡 (10/15) 万博が閉幕しました。ひっきりなしに走っていた地下鉄・大阪メトロも通常ダイヤに戻ったようです。あのにぎやかな人々の声を知っているメトロの車両が、人々の記憶を乗せて走っ…
10月14日 <季語*秋愁> ● 秋愁や 波打つ惑い 静か待つ (10/14) 目をつぶって、気が付かないふりをしてもよいぐらいの小さな心配事があります。胸がざわざわして落ち着きませんが、今は、静かに様子を見る方がよいのかもしれません。 ◆ 鍵かけて ざわめく…
10月13日 <季語*竜胆> ● 深む青 凛を生ける 竜胆りんどうよ (10/13) 青紫色をしたリンドウの切り花を花瓶に生けました。まっすぐな姿が凛としていて、生けているこちらの気持ちも引き締まります。深い青紫の色が、秋の深まりを感じさせてくれます。 ◆ し…
10月12日 <季語*柿> ● 柿の朱あか 静かに燃ゆる 季の歩み (10/12) スーパーに色づいた柿が並んでいました。柿の色を見ると、暑かった夏から初夏へ、さらに秋が深まったと感じます。実りの秋を待ち望んでいた心も柿色に熟してきました。 ◆ 実り待つ 想い…
10月11日 <季語*南瓜> ● 角丸く ことこと染みる 南瓜かぼちゃかな (10/11) 甘く煮つけたかぼちゃがおいしいです。コツは面取りにあると思っています。面倒な作業ですが、このひと手間が甘味を増してくれます。 ◆ 面取りの ひと手間に愛 呼び込んで (10/…
10月10日 <季語*名月> ● 名月や 未来を照らす 知の灯り (10/10) ノーベル賞受賞のニュースに日本中が沸いています。長い年月の研究が、多くの人の未来を照らしてくれました。 ◆ ノーベル賞 誇りと笑顔 時を越え (10/10) -----------------------------…
10月9日 <季語*林檎> ● 朝動く 頬張る林檎 赤い音 (10/9) 赤い林檎の季節が始まりました。リンゴを頬張ると、口の中でシャキシャキと音がしています。朝のリンゴから、一日が動き出す音が聞こえます。さあ、今日もがんばろう! ◆ ひと口の 林檎の朝に 息…
10月8日 <季語*秋灯す> ● ミステリー 迷い込む闇 秋灯す (10/8) きのう、10月7日はミステリーの日だったそうですね。ちょうどわたしもミステリー小説を読み終えました。事件の謎や真実を楽しむミステリーの中に、人間が人生の迷路に迷い込んだ苦しみも描…
10月7日 <季語*十五夜> ● 孫からの 誘いが光る 十五夜よ (10/7) もうすぐ孫の運動会があるとの便りが届きました。「見に来てね」の誘いが届いた夜は十五夜です。丸い笑顔の孫からの誘いに、十五夜の月のように心も丸くなりました。 ◆ 月よりも 丸い誘い…
10月6日 <季語*秋時雨> ● 秋時雨 音も色も 迷いけり (10/6) 小雨が降ったり止んだりしていました。青空が見えたので、雨が上がったのかと思えば、また暗くなって小雨が降ってきました。家の中にいても、音で雨が降っているとわかるほどであったり、音も…
10月5日 <季語*十月> ● 十月の 風と歩くよ 問診票 (10/5) 毎年、十月に健康診断を受けています。今年もその時期になりました。一年を健やかに歩いてくることができたことにホッとしています。また一年、健やかに過ごせますようにと祈りながら、問診票を…
10月4日 <季語*秋祭> ● 走る熱 街をひとつに 秋祭 (10/4) 秋祭りのシーズンです。街を走り抜ける音、掛け声、お囃子、すべてのエネルギーが街を一つにしています。 ◆ 掛け声が 秋の祭りの 息となる (10/4) ---------------------------------- 紙飛行…
10月3日 <季語*秋の晴> ● 双子駆け 揺れる三つ編み 秋の晴れ (10/3) 元気に駆けまわる双子ちゃんを見かけました。ヘアスタイルもお揃いの二人が駆ける度に、三つ編みが可愛く揺れています。 ◆ 双子ちゃん 揃いの三つ編み ぴょんと揺れ (10/3) --------…
10月2日 <季語*秋> ● カフェテラス 茜を映す 秋の刻 (10/2) 夕刻に、テラスのあるカフェで珈琲を飲みました。座った席は、テラス入口近くの大きな窓のそばです。窓越しに茜色に染まった空を眺めることができ、心穏やかになりました。 ◆ 珈琲と 茜色を飲…